Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

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ほしのくんのにるいだ

新版・星野くんの二塁打

吉田 甲子太郎

Read 新版・星野くんの二塁打 (ほしのくんのにるいだ) by 吉田 甲子太郎 (よしだきねたろう) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.

N3 · intermediate · modern kanji and kana · 10,945 characters · 22 screens

Aozora Bunko

二

こんどは、打てそうな気がするんです。」

「『打てそうな気がする』くらいのことで、作戦を立てるわけにはいかないよ。ノーダンなんだから、ここは、正攻法でいくべきだ。わかったな。さあ、みんなが待っている。しっかり、やってくれ。」

ぐずぐずしているわけにはいかなかった。

「はあ。」

あいまいな返事をして、星野がひきかえすうしろから、キャプテン喜多のひくい声が、追っかけてきた。

「たのんだぞ。星野。」

星野は、明るい、すなおな少年だった。人の意見にさからって、あらそうようなことは、このまなかった。しかし、きょうのバントの命令にだけは、どうしても服しにくかった。安打が出そうな気がしてならないのだ。バントのぎせい打でアウトになるのは、もったいない気がする。

だが、野球の試合で、監督の命令にそむくことはできない。星野は、別府さんの作戦どおり、バントで岩田を二塁へ送るつもりでバッターボックスにはいった。

二

Tクラブの投手は、なかなか投げない。バッテリー間のサインは、しんちょうをきわめた。

やっと、サインがきまって、投手がプレートをふんだ。

ランナーの岩田は足の早い選手ではなかった。