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うんせききこう

柳宗悦 民藝紀行

柳 宗悦

Read 柳宗悦 民藝紀行 (うんせききこう) by 柳 宗悦 (やなぎむねよし) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 133,050 characters · 276 screens

Aozora Bunko

茶道の「ますはかり」が本来の用途から出た桝量りという称呼なのか、あるいは容れる濁酒(マッカリ)から出た呼び方なのか、それとも主語「まり」から来たものなのか、いずれにしても興味を惹かれる。この白磁の茶碗は確かに全羅南道のどこかで焼かれているに相違なく、窯場の所在が知りたく色々尋ねたがついに判明しなかった。(後に見出した高敝のものと甚だ似通う)。

夕方谷城を立って光州に着いた。ここは全南の都で町々は賑う。私たちは泉屋旅館に旅装を解いた。夜は料亭春木楼で松本知事主催の歓迎宴が吾々のために設けられた。知事始め、内務部長、府尹、その他光州知名の紳士列席。中に湖南銀行頭取玄俊鎬氏は調理のことに精しく、朝鮮料理について何かと舌をそそられる多くの話を聞いた。宴席が純朝鮮の料理であったことは、何より嬉しいことであった。色々と言い難い珍味に出逢う。とりわけ数々の塩辛の味が忘れられない。どの国でもそうだが、料理より国をまともに味わせてくれるものはない。

五月四日。早く光州を立って潭陽を指した。そこは著名な竹細工の村。誰でも知るあの朝鮮の簾はおおむね此処の産である。潭陽も古い都城のあった処で、城外を流れる清流に沿うて、丘には亭閣が聳え、岸には柳と欅との美しい並木が続く。