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ちゅうもんのおおいりょうりてん

注文の多い料理店

宮沢 賢治

Read 注文の多い料理店 (ちゅうもんのおおいりょうりてん) by Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 106,269 characters · 223 screens

Aozora Bunko

ザラメがみんな、ふわふわのお菓子になるねえ、だから火がよく燃えればいいんだよ。」

「ああ。」

「じゃ、さよなら。」

「さよなら。」

三人の雪童子は、九疋の雪狼をつれて、西の方へ帰って行きました。

まもなく東のそらが黄ばらのように光り、琥珀いろにかがやき、黄金に燃えだしました。丘も野原もあたらしい雪でいっぱいです。

雪狼どもはつかれてぐったり座っています。雪童子も雪に座ってわらいました。その頬は林檎のよう、その息は百合のようにかおりました。

ギラギラのお日さまがお登りになりました。今朝は青味がかって一そう立派です。日光は桃いろにいっぱいに流れました。雪狼は起きあがって大きく口をあき、その口からは青い焔がゆらゆらと燃えました。

「さあ、おまえたちはぼくについておいで。夜があけたから、あの子どもを起さなけあいけない。」

雪童子は走って、あの昨日の子供の埋まっているとこへ行きました。

「さあ、ここらの雪をちらしておくれ。」

雪狼どもは、たちまち後足で、そこらの雪をけたてました。風がそれをけむりのように飛ばしました。

かんじきをはき毛皮を着た人が、村の方から急いでやってきました。