Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

むじんとうにいきるじゅうろくにん

無人島に生きる十六人

須川 邦彦

Read 無人島に生きる十六人 (むじんとうにいきるじゅうろくにん) by 須川 邦彦 (すがわくにひこ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.

N3 · intermediate · modern kanji and kana · 100,616 characters · 201 screens

Aozora Bunko

こうしておくと、海綿の虫が死ぬのだ。

一方、炊事場のかまどの灰をかきあつめて桶に入れ、井戸水をいれて、黄色のあくをこしらえた。海綿は、二日間砂にうずめておいてからほり出して、日光にさらし、それからあくでよく洗ったら、オレンジ色のりっぱな海綿ができた。

このたくさんの、きれいな海綿を、砂の上にならべて海水をかけ、半がわきになると、また海水をかけ、何度もくりかえすと、しまいにこい塩分をふくむようになる。

それを、石油缶にいれた海水の中で、よくもみ出して、しぼり出し、その水を煮つめたら、少しのたきぎで、かなりの塩ができた。まだなれないので、色はねずみ色で、ごみが多かったが、りっぱに役にたつ。

料理当番は、さっそくこの塩を使って、ぴんぴんした魚の塩焼をつくった。一同は、

「どうだい、このおいしいこと」

大よろこびである。

「魚の塩づけもできるぞ」

「まずこれで、塩もできた。もっと何か考え出してくれ」

と、私はいった。

塩製造当番が、また一つふえた、そして、だんだんやっているうちに、白い大きな結晶した塩ができるようになった。

その後、たきぎの関係から、塩の製造所は、宝島にうつされた。