Japanese reading practice

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むじんとうにいきるじゅうろくにん

無人島に生きる十六人

須川 邦彦

Read 無人島に生きる十六人 (むじんとうにいきるじゅうろくにん) by 須川 邦彦 (すがわくにひこ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.

N3 · intermediate · modern kanji and kana · 100,616 characters · 201 screens

Aozora Bunko

3

学用品

だれもかれも、ねっしんにじぶんの仕事にはげんだ。

私が感激したことは、私の部下はみんな、

「一人のすることが、十六人に関係しているのだ。十六人は一人であり、一人は十六人である」

ということを、はっきりこころえていて、いつも、心をみがくことをおこたらなかったことだ。

3

学用品

島生活に、だんだんなれて、時間にゆとりができてきた。そこで、六月の中ごろから、学科時間を、午前、午後、一日おきに入れた。

練習生と会員、それからわかい水夫と漁夫のために、船の運用術、航海術の授業を、私と運転士が受け持った。漁業長は、漁業と水産の授業と、実習を受け持った。このほかに、私が数学と作文の先生であった。

学用品には苦心した。三本のシャベルを石板のかわりにして、石筆には、ウニの針を使った。島のウニは大きい。くりのいがのような針の一本は、大人の小指くらいもあった。はじめは赤いが、天日にさらしておくと、まっ白になって、りっぱに石筆の代用となった。これでシャベルの石板に、みじかい文章を書き、計算をした。

習字は、砂の上に、木をけずった細いぼうの筆で書かせた。

練習生二人には、帰化人三人に、漢字を教えさせ、帰化人には、練習生と会員に、英語の会話と作文を教えさせた。