Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

ねこののみとりぶし

猫の蚤とり武士

国枝 史郎

Read 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) by 国枝 史郎 (くにえだしろう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 185,496 characters · 368 screens

Aozora Bunko

御禁裡様をないがしろにし、『百姓はちょうど油かすのようなものじゃ、絞れば絞るほど汁が出る』と、こういったような考えのもとに、我々百姓を絞り取り、また町人に対しては、やれ運上の冥加金のと、いろいろの名目を押し立てては、これまた絞り取るに余念のない、その徳川の幕府に対し、反抗の旗を翻えし、天朝様の御世に返そうとする! ……これが義党の方々の、目的とするところなのじゃ! ……されば我々の味方なのじゃ! ……その義党の方々を、縛めようとするご領主なのじゃ、また紀州の藩士ばらなのじゃ! ……一団となって戦え! 戦え!」

ドッと喊声が湧き起こった。

「総大将は鵜の丸殿じゃ。わしは老人それに百姓、戦のことはトンと解らぬ! ……さあさあ兵庫殿采配をふられて、軍の備えをお立てくだされい!」

云われて兵庫は進み出た。

「かくなりましては戦う以外、とるべき手段なくなってござる! ……とはいえご領主を相手にして、このわずかの人数をもって、いかに力戦いたしましても、勝つべき理由ござりませぬ! 所詮一応干戈を交え、相手に一泡吹かせたあげく、一方の血路を開いて走り、他領の地へ潜入仕り、後日の計を立つるが得策! ……考え見ますれば我々同志が、この郷へ遁がれて参りましたばかりに、平和のこの郷を戦場とし、かつはそのあげく一郷離散、流浪の旅へ出