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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Read 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) by 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 289,044 characters · 575 screens
五月四日
た。まぎらせる部分は、ごくの表面です。伍長にスイセンされたのをことわってかえった由、家のことを考えて。卯女ちゃんが、栄さんの会のとき、松山さんの男の子とお手々つないで歩いていました、もう歩くの。では又。
五月四日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
五月四日 第三十一信
この間のときも雨になって、又きょうも雨になりました。どんな龍が昇天するというのでしょうね。疲れていらっしゃるとき、雨だとやすまるでしょう? 風がさっきみたいにゴーゴー云って吹いているよりはましでしょう? よく眠れるようでしょう。うちはたしかに雨の方がましです。ひどい風だからけさ二階の雨戸しめたままにして出て、かえって、今さあ雨だから、とあけて掃除したところです。
あしたは日曜日なのねえ、つい忘れていて、さ、あしたは早く出かけてと云ったら、たかちゃんに笑われて、アアーンアアーンと泣きまねをいたしました。
仕方がないからこれをかきます。きょうは、この前回よりはおくたびれにならなかったでしょうか。次まで間があるから幾分ましでしょうと思われます。
第十二巻は買うことが出来ました。近日届きます。