Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Read 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) by 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 289,044 characters · 575 screens
十二月十四日
あの人はああいう雑な頭でしたか? では又ね、きょうは、お礼よ。
十二月十四日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
十二月十四日
きのう十一日づけのお手紙、そしてきょうは十三日の朝の。ほらね、やっぱり笑えたでしょう? 本当にいい心持ね。何とも云えず愉快なところがあって、からりとして、ぐっすり眠るところがあって。何という知慧者でしょうと三歎いたします、しかもユーモラスであって。ねえ。いいわねえ。情はひとのためならず、と昔のひともわかったことを云ったものだと思われます。
あなたのところにもある快活さ実によくわかります。笑えるという、その目元、口元まざまざと。リアリストであるということは何と幸福でしょう。
よろこびのいろいろなニュアンスが重ねられて、生活の美しいかさね色がつくられてゆくということを考えました。たとえば、長詩の五版連出の面白さ、たっぷりさ、うれしさ、独特でしょう? それとは又違った散文の表現で、しかもバーンスの詩に近いような生活力の溢れた作品での面白さ、たっぷりさ、闊達さ。この闊達さこそ、何かこの傑作の精髄ね。二人を笑わせよろこばせる骨頂ね。