Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

しろばなのあさがお

白花の朝顔

泉 鏡花

Read 白花の朝顔 (しろばなのあさがお) by 泉 鏡花 (いずみきょうか) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 30,880 characters · 62 screens

Aozora Bunko

」

「いや驚いた、いけますなあ。」

「一生に一度ですもの。」

「え。」

「いいえ、二度です。婚礼の晩、飲みましたの。酔いましたわ。」

「乱暴だなあ。しかし、痛快だ。お酌をするのも頂くのも、ともに光栄です。」

「お兄上。」

「…………」

「おほ、ほ。ああ酔った。私……お兄上にあたる方にお酌をさして罰が当る。……前に、あなたが、まだ、先生のお玄関にいらっしゃる時分、私が時々うかがう毎に、駒下駄を直さして、ああ、勿体ない、そう思う、思う心は、口へは出ず、手も足も固くなるから、突張って、ツンツンして、さぞ高慢に見えたでしょう。髪の毛一筋抜けたって、女は生命にかかわります。置きどころもない身体を、あなたの目に曝すんですもの、形も態もありはしません。文学少女とかいうものだって、鬼神に横道なしですよ。自分で卑下する心から、気がひがんで、あなたの顔が憎らしかった。あなたも私が憎いのね。――ああ、信や(女中)二階で手が鳴る。――虫が煩い。この燈を消して、隣室のを点けておくれな。」

その間、頸脚が白かった。振仰向くと、吻と息して、肩が揺れた、片手づきに膝をくねって、

「ああ、酔って来た、境さん、……おいらんとは。