Japanische Klassiker mit Furigana
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme
ブルジョアどもをこれからやっつけようというのに、その真似をしている。何事だと俺は思ったが、上級将校はこれを士気の鼓舞と称して、青年将校たちに酒を振舞っているのだ。どこからそんな金が出るのか、大盤振舞いである。そんな振舞い酒を北槻中尉もありがたく頂戴しているふうではなかった。
シャゲイ(芸者)に席をはずさせて、内輪の話をすることになったとき、酒が回っていたせいか、クーデター後の内閣組織の顔触れなどが話題になった。すでに、わが事なれりとばかりに、閣僚名簿ができているようだった。
総理大臣をはじめ大臣はすべて軍人である。ほとんど将官である。そして大蔵大臣は民間人で、小川秋明の名があげられた。
「質問します。慷堂先生は何大臣ですか」
と俺は言った。ほんきで言っているんじゃなかった。
「なに、慷堂?」
ほき出すように言ったのは、幕僚将校の中心人物である。当時は中佐で、のちにファッショ的政治団体を作った男である。
何を、この出しゃばりめがといった軽侮の顔に、
「南一光先生は?」
つづけて俺が末座から言うと、
「ああいう黒幕的人物は表面には出せん」
これが返事だった。大臣候補はほとんど将官のなかで、この中佐は内務大臣に擬せられていた。