Japanische Klassiker mit Furigana
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme
俺は牛鍋屋で丸万から、張継の名をすでに聞いていたから、
「アナーキストですね」
と言って、この慷堂は、そう言っちゃ失礼だが、乾しのよくきいた、照りのいいくさやの干物を連想させると見た。
「さよう、アナーキストだけど――いや、アナーキストだからと言わんことには君たちに怒られるかもしれんが、張継君は、黄興、宋教仁らと並んでの支那革命の原動力であり指導者だ。そしてこの革命家たちを陰に陽に援助したのが、日本のわしらだ」
張継は日本大学の出身だと慷堂は言って、
「日本にいたときは、章太炎とともにクロポトキンに傾倒しとった。『パンの略取』をわしにも読めと、しきりに言っとった」
クロポトキンの名を口にするとは、この「じいさん」も古武士的な風貌に似合わずハイカラだなと俺は思った。
「日本を追われて張継君はフランスに行ったのだが、日本を去るときに、わしらに日本のラファエットたらんことを望みますと言いよった。大杉栄君もたしか聞いたはずだ。明治のあれは、屋上演説事件のときだから、四十一年のことだ。張継君が日本を追放されたのは、あの事件のためだが、大杉君もあれでつかまって起訴された。