Japanische Klassiker mit Furigana
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ふしぎなひと
ふしぎな人
江戸川 乱歩
Lesen Sie ふしぎな人 (ふしぎなひと) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N4. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N4 · Einstieg · moderne Kanji und Kana · 44.138 Zeichen · 89 Bildschirme
「あっ、あれをごらん」
たけしくんが、きみ子ちゃんのかたをゆさぶりました。
「まあ……」
きみ子ちゃんも、そのほうをみると、あっとおどろいたまま、ものもいえなくなりました。
さっきの大きな木の下に、林さんがにこにこわらってたっていたのです。
いつのまにそらからもどってきたのでしょう。ほんとうに、こんなふしぎなことってあるものでしょうか。
「あはははは……。またびっくりしたね。そうじゃないよ。ぼくは林さんじゃないんだよ」
四かくなめがねをかけ、ぴんとはねた口ひげと、三かくのあごひげをはやし、くろいマントをきた、林さんとそっくりな人が、林さんじゃないというのです。
「よくみてごらん。ほら、ぼくはこんなに小さいじゃないか。きみたちとおんなじ小学校の三ねん生なんだよ。でも、林さんによくにてるだろう。そっくりだろう」
なるほど、よくみると、せが小さいのです。こえも子どもです。
「あははは……、まだわからないかい。これがさっきの林さんのまほうのたねなんだよ。こっちへ来てごらん。すっかりたねあかしをしてやるから」
たけしくんもきみ子ちゃんもさっきからつぎつぎとおこるふしぎに、ゆめでもみているようなきもちでした。