Japanische Klassiker mit Furigana
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ふしぎなひと
ふしぎな人
江戸川 乱歩
Lesen Sie ふしぎな人 (ふしぎなひと) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N4. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N4 · Einstieg · moderne Kanji und Kana · 44.138 Zeichen · 89 Bildschirme
9
二十めんそうのゆくえ
四十めんそうは、手じょうをはめられて、ボートのかんぱんにうずくまっていました。そのまわりをおまわりさんがとりかこんでいます。
「おい、きみたち、おれが海の中へとびこんだら、どうするつもりだ」
四十めんそうが、みょうなことをいいました。
「そりゃ、だめだよ。手じょうをはめられていては、およげやしない。海のそこへしずんでしまうばかりだよ」
おまわりさんがそういうと、四十めんそうは、いきなりわらいだしました。
「あはははは……。この手じょうかい。こんなものはずすの、わけないよ。おれが、手じょうやぶりのめいじんだということをしらないのか」
パチンと音がして四十めんそうのりょう手から、手じょうがはずれてしまいました。そして、あっというまに、四十めんそうのすがたは、かんぱんからきえていました。
まっくらな海の中へとびこんでしまったのです。
9
二十めんそうのゆくえ
かいじん四十めんそうは、夜の東京港で、水上けいさつのモーターボートの上から、海の中にとびこんで、そのままゆくえ知れずになってしまいました。
かいじん四十めんそうのもとの名は、かいじん二十めんそうです。あるとき、自分は、二十どころではなく、四十ものちがった顔をもっている、四十人のまったくちがった人に化けることができるというので、四十めんそうと名まえをかえたのですが