Japanische Klassiker mit Furigana
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かかこうしゅ
中国の怪談(二)
田中 貢太郎
Lesen Sie 中国の怪談(二) (かかこうしゅ) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.926 Zeichen · 225 Bildschirme
雨は飛沫を立てて降ってきた。南はその飛沫を避けて一方の手で長裾にかかった涓滴をはたいた。南の姿を見つけて其処の主人が顔をだした。
「これは南の旦那でございますか」
それは時おり途中で見かける顔であったが、無論名も知らなければ口を利いたこともない農民であった。
「すこし雨をやまさしてください」
「どうか、お入りくださいませ、いけませんお天気でございます」
南は主人の後から室の中へ入った。其処は斗のような狭い室であった。
「ちょっと掃除をいたします」
主人は急いで箒を持って室の中を掃いた。南は主人が自分を尊敬してくれるので悪い心地はしなかった。
「どうか、かまわないでください、すぐ失礼しますから」
「どうかごゆっくりなすってくださいませ、こんな陋い処でございますが」
主人は次の室へ往って茶を持ってきた。陋いので坐るのを躊躇していた南も坐らない訳にゆかなかった。
「では、失礼します」と言って坐った南は、主人の名が知りたくなったので、「厄介になって、名を知らなくちゃいけないが、あなたの名は、何というのです」
「わたくしでございますか、わたくしは、廷章と申します、姓は竇でございます」