Japanische Klassiker mit Furigana
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かかこうしゅ
中国の怪談(二)
田中 貢太郎
Lesen Sie 中国の怪談(二) (かかこうしゅ) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.926 Zeichen · 225 Bildschirme
竹青
魚容という秀才があった。湖南の人であったが、この話をした者が忘れていたから郡や村の名は解らない。ただ家が極めて貧乏で、文官試験に落第して帰っている途中で旅費が尽きてしまった。それでも人に物を乞い歩くのは羞かしくてできない。ひもじくなって歩かれないようになったので、暫く休むつもりで呉王廟の中へ入って往った。そこは洞庭のうちになった楚江の富池鎮であった。呉王廟は三国時代の呉の甘寧将軍を祀ったもので、水路を守る神とせられていた。廟の傍の林には数百の鴉が棲んでいて、その前を往来する舟を数里の前まで迎えに往って、舟の上に群がり飛ぶので、舟から肉を投げてやると一いち啄でうけて、下に墜すようなことはなかった。舟の人はそれを呉王の神鴉といっていた。
落第して餓えている男は、何を見ても聞いてもしゃくにさわらないものはなかった。魚は呉王の神像の前へ往って不平満々たる詞で祈った後で廊下へ往って寝ていた。と、何人かが来て魚にこいと言うので随いて往った。そこは呉王の前であった。魚を伴れて往った者はひざまずいて言った。
「黒衣隊がまだ一人欠けておりますが、補充いたしましょうか」