Japanische Klassiker mit Furigana
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かかこうしゅ
中国の怪談(二)
田中 貢太郎
Lesen Sie 中国の怪談(二) (かかこうしゅ) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.926 Zeichen · 225 Bildschirme
主人が言った。杜陽はふらふらと起って侍女に引きずられるように紅い瓔瑜の処へ往った。
花嫁と花婿は其処で拝をしあった。女の体に塗った香料の匂いが脳に浸みて杜陽の心を快惚の境へ誘った。彼は夢心地になって女の室へ伴れて往かれたのであった。
杜陽は恥かしそうに俯向いている綺麗な少女と向きあっていた。杜陽はこの女は姑射の飛仙ではないかと思った。
「幾歳になります」
杜陽は他に言うことがないのでそう言って聞いてみた。
「十六よ」
女は紅くなっている顔を見せた。
「私はまだ姓も聞かなかったが、なんといいます」
「陳よ」
「お父様は、どんな官をなされておりました」
「お父様は、一度も仕えたことなんかないわ」
「そう」
其処には青い焔を吐いている燭が、とろとろと燃えていた。
杜陽は紅い霞に包まれているような心地になっていた。その杜陽の眼に結婚の祝いにくる数十軒の親類の人達が映ったが、皆金のある身分のある人ばかりのようであった。
杜陽はその親類の中で主人の甥になるという男とすぐ友達になった。それは封という眼の鋭い背の高い大きな男で、怒りっぽい性質であったが杜陽には優しかった。
「封哥さんは、怒りっぽい方だから、気をつけてくださいよ、お父様は、あなたを此処の後継者になされようとしてますから、親類の者にどうかわるく思われないようにね」