Japanische Klassiker mit Furigana
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ちゅうごくかいきしょうせつしゅう
中国怪奇小説集
岡本 綺堂
Lesen Sie 中国怪奇小説集 (ちゅうごくかいきしょうせつしゅう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 179.458 Zeichen · 363 Bildschirme
ある日、逮捕の役人が一人の賊を牽いて来て、これがすなわち我来也であると申し立てた。すぐに獄屋へ送って鞠問したが、彼は我来也でないと言い張るのである。なにぶんにも証拠とすべき贓品がないので、容易に判決をくだすことが出来なかった。そのあいだに、彼は獄卒にささやいた。
「わたしは盗賊には相違ないが、決して我来也ではありません。しかし斯うなったら逃がれる道はないと覚悟していますから、まあ劬っておくんなさい。そこで、わたしは白金そくばくを宝叔塔の何階目に隠してありますから、お前さん、取ってお出でなさい」
しかし塔の上には昇り降りの人が多い。そこに金を隠してあるなどは疑わしい。こいつ、おれを担ぐのではないかと思っていると、彼はまた言った。
「疑わずに行ってごらんなさい。こちらに何かの仏事があるとかいって、お燈籠に灯を入れて、ひと晩廻り廻っているうちに、うまく取り出して来ればいいのです」
獄卒はその通りにやってみると、果たして金を見いだしたので、大喜びで帰って来て、あくる朝はひそかに酒と肉とを獄内へ差し入れてやった。それから数日の後、彼はまた言った。
「わたしはいろいろの道具を瓶に入れて、侍郎橋の水のなかに隠してあります」