Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 340.187 Zeichen · 666 Bildschirme
五百石取り天下のお旗本に、たったそれだけの工面がつかぬというのはまことに不思議なようだが、つねから放蕩無頼、知行はすべて前納でとっくにとってしまい、おまけに博奕が嵩じて八方借金だらけ――見るに手も足も出ない鈴川源十郎着流しに銀拵えの大小をグイとうしろに落として、小謡を口に小名木川の橋を過ぎながら、ふと思いついたのが麻布我善坊の伯父隈井九郎右衛門のこと。
四年まえに五十両借りたきりになっているが、なにしろ隈井の伯父はお広間番の頭、役得が多くしたがって工面がいい。泣きついていったらもう五十ぐらいなんとかしてくれるかも知れぬ。
そうだ、一つ鉄面皮に出かけてみようか。
いや! よそう、よそう!
そういえば去年の盆前にも一度二十両しぼり出しに行ったことがあったっけ。
あの時、いやにお世辞がよく、たんと御馳走をしてくれたのはいいけれど、そのもてなしの最中に、伯父のやつこんなことを言いやがった――実はナ鈴川、昨年わしの知行が水かぶりで二百石まるつぶれになってしまった。が、まあ、お役料二百俵あるから、それでどうやらこうやら内外の入費をやってのけたけれど、そういう訳でまことに勝手向きが不如意だ。