Japanische Klassiker mit Furigana
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ぼしぞう
久生十蘭短篇選
久生 十蘭
Lesen Sie 久生十蘭短篇選 (ぼしぞう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 48.344 Zeichen · 96 Bildschirme
はっきりした日にちはわかりまへんが、一年ぐらい前から、うちの身体に、ときたま、けったいな変化が起るのんですが、そのあいだ、辛ろうて辛ろうて、息もでけんようになるのんです。変化いうたら大袈裟か知らんけど、なんということもなく、うちの好みが変ってしまうのんです。いままで好きやった着物の色目や柄が、急に見るのんも嫌ァ思うようになったり、口の端にも寄せられなんだ食べもんが、むしょうに慾しィになったり、顔つきや声まで変ってしもて、べつな人間のようなことをやりだしますねんわ。はじめのうちは月に一度ぐらいやったのんが、だんだんはげしくなって、五日に一度ぐらいの割合ではじまるようになりましたさかえ、生国魂はんの巫女さんに見てもらいに行きますと、「あんたには、急な病で死ィとげた、肉親の女のひとがついている。そのひとは、現世で仕残したことがあるのんで、それがあきらめきれんで、あなたの身体に憑りうつって、現世のいとなみをしやはるねん」って……そないに言われると、思いあたることがあるのんです。ときどき変る、着るもんや食べもんの好みは、そういえばみィんな姉の好きやったもんで、その何日かの間は、知らず知らず、姉になった気ィで行動していたように思われますねん……そうとわかると、本意なく死んだ姉が、気の毒で、いとしゅうて、うちなど、ど