Japanische Klassiker mit Furigana
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ごかいのまど
五階の窓
国枝 史郎
Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.651 Zeichen · 16 Bildschirme
(聞けば舟木は主義者とやらで、一方で主義から西村を憎み、他方ではその姉のお蝶というのが西村の愛人になっているのを遺憾に思っていたそうだが、そのお蝶という愛人などが関係してはいないだろうか? 犯罪の背後には女あり! その女が艶子だけだとみるのは不詮索ではあるまいかな。……さて、ところで艶子だが、自分の家の財産を西村に横領されたということを知っていたのではあるまいかな? もしこいつを知っていたとすると、復讐という観念がしぜん心に湧かなければならない。復讐心を持っていたとすると、西村の恋を拒絶したことがいっそう合理的に解釈できる。が、しかし、それと同時に、彼女の立場は危険になる)
「おや!」
と、長谷川は呟いた。数間の前方に、雪を浴びながら艶子が歩いているからであった。依然としてうつむいている。
(ははあ、こうなると山本のほうがおれより観察が勝れていたわい。こんなに雪が降っているのに、降っているとも知らないように考え込んで歩いている様子は、決して暢気な散歩ではない。目的があってどこかへ行くのだ。どうもこうなれば非紳士的ながら、跡をつけざるを得ないなあ)
やがて賑やかな街通りへ出た。