Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ごかいのまど

五階の窓

国枝 史郎

Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.651 Zeichen · 16 Bildschirme

Aozora Bunko

20

その男に寄り添いながら、非常にあだっぽい大年増がそろりそろりと歩いてきた。

「あっ、驚いたなあ、お蝶って女だ」

「へえ、あいつがお蝶なのかい?」

長谷川の好奇心は膨張した。

「殺された西村の愛人のね、舟木新次郎の姉に当たるね」

「どうしてきみは知っているんだい?」

「社でも警察でも張り込んでいるのだ、舟木が立ち回るに相違ないとね。ぼくも一度張り込みに行って、それであの女を知っているのさ」

一人の看護婦が向こうから来て将校マントの男へ挨拶し、そのままこっちへやって来た。

「ちょっとぼくは調べてくる。きみ、あいつらに気をつけてね」

山本は看護婦を追っかけていった。

お蝶と、そうして将校マントの男が艶子の前まで来たときである。ひょいと艶子は立ち上がった。三人で何か囁き合い、それから一緒に腰をかけた。そうして、熱心に話しだした。

(どうかして話を聞きたいものだ)

こうは思ったものの、長谷川は近寄っていくことが躊躇された。艶子に顔を知られているからだ。

呻くようなレントゲンの活動の音で、三人の話し声は聞こえない。

20

「おい」

と、その時、囁く者があった。

振り返ってみると山本である。