Japanische Klassiker mit Furigana
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じんがいまきょう
人外魔境
小栗 虫太郎
Lesen Sie 人外魔境 (じんがいまきょう) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.713 Zeichen · 205 Bildschirme
お前らは、この俺に信頼がもてないのか、それとも費用が惜しくて続けられないのかと、いま訊きかえしてやったところだ」
ダネックが帰ると、きゅうに折竹の目から堰を切ったような涙がながれてきた。それとともに、なにやら独り言のように俺がやるぞと言いながら、彼は亢奮し、とり乱したようになってしまった。
なるほど、木戸への哀惜の念もあろう。しかし、折竹ほどの、男の目にさんさんたる粒が宿るということは、もっと、大きな大きな感情の昂まりでなければならぬ。では、なにが折竹をそうさせたかというに……さっき彼が私に話した新援蒋ルートの所在を、木戸が「天母生上の雲湖」をさぐる飛行中に発見したからである。
揚子江上流の一分流の Zwagri 河が、「天母生上の雲湖」とバダジャッカの中間あたりを流れている。絶壁と、氷蝕谷の底を、ジグザグ縫うその流れは、やがて下流三十マイルのあたりで激流がおさまり、みるも淀んだような深々とした瀞になる。そしてその瀞が、断雲ただよう絶壁下を百マイルも続いている。
ところが一日、木戸がその瀞をゆく見馴れぬかたちの舟をみたのだ。どうも、土地のタングウト土人の樅皮舟ともちがう。