Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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じんがいまきょう

人外魔境

小栗 虫太郎

Lesen Sie 人外魔境 (じんがいまきょう) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.713 Zeichen · 205 Bildschirme

Aozora Bunko

ケルミッシュ君がいじっていた経緯計はどうしたね。君、ケルミッシュ君を見かけなかったかね」

それは、やはり折竹も気付いていたことだったけれど、きゅうにケティが美しくみえてきたのだ。あるいはそれは、周囲の自然の線が微妙な作用をするのだろうか。荒茫ただ一色の雪の高原にたち……風や雷にきざまれた鋸状の尾根を背にしたケティは、あの醜さを消し神々しいまでに照り映える。と急に、彼女をみる男の目もちがってくる。ダネックもケルミッシュも、ケティを雄のように追いはじめたのだ。

「ダネック君、君は近ごろどうかしているね」折竹が、もしケティの問題でこの探検隊が崩れるようではと、一日、ダネックをとらえて真剣に問いはじめたのだ。

「どうしたって※(疑問符感嘆符、1-8-77) 僕は相変わらずの僕さ」

「いや違う。まえには、もっと剛毅不屈なダネックだったね。それが、山男のくせに女の尻を追いまわす。それも白痴のケティとは、呆れたもんだと思うよ。ケティは……やはり白痴で醜い女さ。ただ、それをみる君たちの目が、妙な工合に違ってきただけなんだ」

「そうか、僕もそういや気がついていることがあるんだ。