Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅっけとそのでし
出家とその弟子
倉田 百三
Lesen Sie 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.812 Zeichen · 248 Bildschirme
浅香 (おどろく)あれ、何をなさるのです。(頭に手をやる)
善鸞 …………
かえで 鬢がほつれてしまったわ。
善鸞 お前のふさふさとした黒髪を見ていたら、憎らしくなったのだ。(太鼓持ちに)これ、鶏の鳴くまねをしてみろ。
太鼓持ち 心得ました。(鶏の声色を使う)
遊女たち笑う。
善鸞 膝頭で歩いてみろ。
太鼓持ち こうでござりますか。(膝頭であるく)
遊女たち笑う。
善鸞 お前の頭をたたいてみろ。
太鼓持ち おやすいことで。(おのれの頭を扇子で打つ)
善鸞 (狂うように)もっと、もっと。
太鼓持ちつづけざまにおのれの頭を打つ。
善鸞 おゝ。(目をつぶる)
遊女二 たいそうお沈みなされましたのね。
浅香 (いとしそうに善鸞を見る)善鸞様。私は知っていますよ。お寺へやった使いの事で、心がお苦しいのでござりましょう。
一座やや白ける。善鸞黙って考えている。
遊女一 何を考えていらっしゃるの。
遊女二 たいそうお沈みなされましたのね。
善鸞 (急に浮き浮きする)今お前を身受けする事を考えていたのだ。
遊女二 (笑う)それは大きにありがとう。身受けしてどうなされます。
善鸞 はて知れた事。連れて帰って女房にする。