Japanische Klassiker mit Furigana
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べっぷおんせん
別府温泉
高浜 虚子
Lesen Sie 別府温泉 (べっぷおんせん) von 高浜 虚子 (たかはまきょし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.339 Zeichen · 27 Bildschirme
元町というのは大友氏時代に古い町があったという意味であろうが、今の大分市としては殆ど郊外になっているところである。車はぞろぞろと田圃の中の道を行くのである。折からのひでりで百姓の家族は皆畑に出て灌漑用水をいちいち汲み上げては田の中に注いでおる。子供は裸のままで、男は褌一つで、女は編笠をかぶって、せっせと働いているさまはたのもしげである。右手に見える竹藪がお竹藪と称えて大友の屋敷跡であると日名子氏が説明してくれた。やがて元町の石仏についた。
その石仏は中央に大きな薬師如来、左右に不動明王、毘沙門天のかなり大きな像が彫ってあるのだが、凝灰岩の粗質な岩に彫ってあるため左右の像は首が落ちたり磨滅したりして殆ど原形を存しないのであるが、ただ中央の薬師如来だけは、片頬に大きな傷のあるほかは、まず完全な形を存しているといって好い。殊にそのそこなわれざる方の半面を見ると、端麗な相は鎌倉の大仏に似て更に柔和であるように思われた。たいへんに暑いので、暫くその岩蔭にたたずんだ。風はなくともどことなく冷え冷えするので暫く息をついた。
それから竜ヶ鼻の十一面観世音その他の仏が沢山に彫ってある磨崖仏を見た。