Japanische Klassiker mit Furigana
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なんぼく
南北
横光 利一
Lesen Sie 南北 (なんぼく) von 横光 利一 (よこみつりいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.591 Zeichen · 40 Bildschirme
」
「あんな奴、抛っとけ。」秋三は笑いながら云った。
「阿呆ばっかし云うて!」とお留は叱った。
「あんな碌でもない奴は、人目につかん処で死にさらしゃええんじゃ。」
「お前はよっぽど罰あたりやぞ!」
「俺が罰あたりなら、南の伯母やんら、とっくの昔罰あたって死んでら。のう伯母やん?」
「あれ見やえ!」とお留は云って姉を見た。
お霜は何か考えているらしく黙っていたが、
「お前、小屋建てるなら組で建てて貰うまいか?」と云い出した。
「組が建ててくれりゃ結構やけどなア。」
「そりゃ建てるわさ。いっぺん組長さんに相談してみよまいか?」
「どうなと勝手にせ!」と秋三は云って又奥庭の方へ這入って行った。
「そんなことしてると、またごてごて長びくでな。」とお留は云った。
「そうかてお前、実の所は組が引きとらんならんのやして、お前とこが母屋や云うたて、そんなこと昔から云うてるだけで、何も特別と安次とこと交際してたわけでもなしさ。うちかて株内や云うたてはっきりしたことって何一つないのやし、組が引取らんならんのや。なアそうやろう? その間、わし処に安次を置いとくわ。」
「そんねにうまい工合にいくやろか?」