Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme

Aozora Bunko

朝夕、この景色を眺めておられたら、死んだって、長生きできますぜ」

「親子は一世、夫婦は二世と、申すが、兄妹は、何世であろうな。世間の兄妹と申すものは、朋輩より水臭いが、わしらは、苦労をしたせいか、父のことを思い出すと、斬殺された綱手の方を不憫におもうし、母のことを思うと、深雪の方が、いじらしい」

「ねえ」

南玉は、頷いて

「御尤も様でござんす。苦労だって、一通りや、二通りではないんでげすからね。何かといや、斬るの、殺すの――」

「いや、それも、貧の辛さだのう」

「それには、手前がついておりやす。ぽんと叩くと、銭が儲かるし、ぽんと叩くと、人でも斬れるし――」

「南玉」

小太郎は、日吉神社から、爪立ち登りになってきた道を、千鳥形に、縫って上りながら、佇んで

「わしは、もしかしたら、今度は、父と同じになるかも知れんが――深雪のことについてだのう」

南玉は、肥った身体の、山登りに、もう、呼吸を喘がせて、肌衣一つになって、それでも、肌衣に、汗を滲ませながら、小太郎の言葉を聞くと

(庄吉の嫁に、と、いわねえもんかの)

と、思った。そして、小太郎が、そのまま、言葉を切って、湖水の景色を眺めているので