Japanische Klassiker mit Furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme
「今も、それで、もめたが、呪咀か、毒殺か――斉彬公は、呪咀をお信じにならなかったが――余りに不思議なお亡くなり方だ。然し、何れでもよい。小太郎、わしは、落胆しないぞ。この憤りを、幕府へ、わしは叩き返してやる。わしは、江戸へ戻って、悪鬼になって、暴れてやる。殉死の心を、生き延びて、江戸中を、血潮の巷にしてくれる。小太、共々、江戸へ立とう。国許の英才も、このまま、泣いてはおるまい。斉彬公が、お亡くなりになっても、そのお心は、骨髄にまで、沁み透っているぞ。いいや、お亡くなりになったがゆえに、わしの血は、二倍にも、燃え立ってきた。倒幕の気運は、明日から起るぞ。小太、江戸へ立とう。斉彬公は、一寸も、じっとしてはおられなかった。各各――立とう。直ちに、江戸へ立って、御遺志を継ごう」
益満は、低いが、強い声でいって、刀を、どんと、畳へ突立てた。
西郷は、又泣いたらしく、眼を赤くしていた。上下をつけて、袴を高く、膝頭までからげて、素足に、草鞋――それは、斉彬の柩を警固するための服装であった。
将曹等を、討とうとした、若い、軽輩の人々は、お互に、燃えるような、刺すような眼をして、その心と、心を通じさせている。