Japanische Klassiker mit Furigana
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たんどくこう
単独行
加藤 文太郎
Lesen Sie 単独行 (たんどくこう) von 加藤 文太郎 (かとうぶんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.799 Zeichen · 222 Bildschirme
得ないからである。私には、私の山、一〇〇〇メートル級の山々の何物をも眼界から奪い去るひどいブッシュの中であってもいいのだし、また単に山々の懐ろ深く入りながら、かえって峰々の姿も見ないで谷から谷へと歩くばかりでもいいのである。
私はたびたび山に登る。それは山がいつも私の前に立っており、私はただわけもなくそれに登りたくなるものだから。そしてそのたびに私は私の職務を休まねばならない。しかし私は誰かのように、「月給の奴隷ではないんだから」好きなときには休むというほど大それた反逆児? ではない。私の今の現実の生活は冷くあっても決して夢でもなく、道楽でもない。私が余裕のある人々の夢のままを追ったとき、そこには破滅の外の何物が待っていよう。
私はしばしば山に登る、仕事を休んでまで。しかしその理由はいたって簡単だ。誰しもがなんらかの理由で休むだろう一年の五、六日を、私はただ山登りに利用するというまでなのである。日曜と休日をいかに組み合わすべきかは、従って、私の山行の企画における最も重要な鍵点である。
山行の経済はまた私にとって相当の問題を提供する。しかしこれは他人の考えるほどには私にとって問題ではない。