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Japanische Klassiker mit Furigana

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こせんのなぞ

古銭の謎

野村 胡堂

Lesen Sie 古銭の謎 (こせんのなぞ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.885 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

――あの死体の入って居た穴の底に、もう一つ、正面の建物の床下へ抜ける道があったのです。春山氏は財宝を隠したら、その第三の抜け道は塞ぐつもりで、材料を用意して置いたのです、それを知って左京の奴は、その抜道から、財宝と死体とを入れ代えて、あとを春山氏の用意した材料で塞いで置いたのです。今日入った道は、多分左京も知らなかったでしょう、古銭と鍵のトリックは、あまり茶気があり過ぎて、左京のような頭の良い悪党には反って気が付かないものです。そうでもなければ、あの暗室へ私等と一緒にノコノコ降りて行く筈もありません、あの上からはどうせ開きっこは無いと、たかをくくって居たのでしょう。――どうだい、それに相違あるまい」

探偵は、縄付の左京を顧みてそう言いました。

が、二三歩行くと又立ち止って、

「お別れに、私はもう一言御注意したいことがあります。――さて皆さん。特にこれは老人方に聴いて頂き度い。相続争いや財産争いもこれで多分一段落でしょうが、老人方が物欲に血眼になって居る間に、若い人達の生命の泉を掘り下げて居たのです。最初私は浩一郎さんと陽子さんが、玄関で顔を見合せて居るのを見て、その眼に燃える光りは、浅ましい物欲とは似もつかぬものであることを覚りました。