Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こせんのなぞ

古銭の謎

野村 胡堂

Lesen Sie 古銭の謎 (こせんのなぞ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.885 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

三

「フムフム、そんな事は、なんだか新聞で読んだような気がするよ、それから……」

「一時は、財産争いの関係から、陽子さん父娘と、浩一郎さん母子に疑がかかりましたが、相続権こそ争って居りますが、どちらも立派な方で、人などをあやめるような方では御座いません、間もなく疑が晴れて、唯今では、自然と解るのを待つより外に方法が無いという事になってしまいました」

「成程成程、それはお困りじゃな、ところで、あなたのお名前は何と言われるな」

「アッ、申し遅れました、私は春山家の執事で、左京路之助と申します」

この時電車は急にスピードを落して、停留所に入って行きました。二人は電車をおりると、郊外の横町を二つ三つ通り抜けてとある森の中の、素晴らしい大鉄門の中へ静かに入って行きました。

三

門を入ると左右の植こみ、その間を小半町ほど行くと西洋風の大玄関になります。

真っ直ぐに入って行くと、左右の植込から出て来た出会頭、不意を喰って、弾き飛ばされたように、玄関の両方へ立った者があります、右は美しい若い娘、左は運動家らしい恰幅のいい青年、若い二人の眼は、火の様に相撃ちます。

「あれが相続争いの当人達です。