Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
意外な秘密が隠れていたのです。
しかし、それにしても、床へ降ったあの血が奇怪でした。だれがしたたらしたか、千萩か? それとも三之助か――残ったなぞは、それ一つなのです。名人のさえた声が、とつぜん、えぐるように襲いました。
「憎いか! 三之助!」
「は……」
「千萩は憎いかときいておるのじゃ」
「こ、恋しゅうござります。いいえ、うらめしゅうござります。こんなに思うておるのに、人の心を知らない千萩が、ただただうらめしゅうござります……いいえ! いいえ! 千萩よりも父が憎い! 親が憎い! 実の子を捨てても他人の子をかばうような、父が、親が、もっともっとうらめしゅうござります……」
「そうか! 親が憎いか! 父がうらめしいか! では、おまえだな!」
その恨めしさのあまりにやったいたずらにちがいないのです。名人の声が刺すように三之助の胸をつきえぐりました。
「隠しても目は光っているぞ! おまえがあんないたずらしたんだろう」
「気、気味のわるい。不意になんでござります! あんないたずらとは、なんのことでござります」
「しらっばくれるな! 父が憎い、親がうらめしいと、今その口でいったはずだ。