Japanische Klassiker mit Furigana
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のろいのダイヤモンド
呪の金剛石
野村 胡堂
Lesen Sie 呪の金剛石 (のろいのダイヤモンド) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.393 Zeichen · 28 Bildschirme
それが又執拗いのなんのって、朝から晩まで、私の家の近所から離れやしません。女ばかりの世帯で、あんな大江山の酒呑童子の子分見たような西洋人につけ廻されてはとてもかなわないじゃありませんか。ね先生、何んとかいい工夫は無いものでしょうか、あの人相を見ると、何をするかわかったものじゃありません」
聞けば、なかなか面白そうですが、私にもこれはどうにも仕ようがありません、甚だ薄情なようですが、
「交番へでもそう言って、西洋人を追っ払ったらよかろう。それから、その青い石は、どうかしたら、大変な値打のものかも知れない、一日だけ私に貸して置いたら、その道の人に鑑定してもらってやろう」
というと、春日野ゆかりは大急ぎで青い石をしまいこんで、
「私は何んだか、この石は手放し度くないんです。宝石の事なんかちっとも解りはしませんが、私の指環の蚊の涙ほど、小さい小さいダイヤなどと違って、この石は何んとなく私の心持を引付けるんです。先生にまで、百倍に売ってくれなどと仰しゃられると困りますから、私これで失礼しますワ、御免下さい」
丁寧にお辞儀をしたと思うと、あっけに取られて居る私を応接間に残して、サッサと帰って行ってしまいました。