Japanische Klassiker mit Furigana
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ちじょう
地上
島田 清次郎
Lesen Sie 地上 (ちじょう) von 島田 清次郎 (しまだせいじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 175.250 Zeichen · 350 Bildschirme
と彼は嘘を言って、すまない気のしただけ和歌子のことを思った。そして冬子に、「踊りのおさらいはまだなんですか」とたずねた。
「今月の二十八日ですよ。今度はわたしが出ますからいらっしゃいな」
「ええ」と平一郎が飯をかきこむのをお光は、「踊りや歌が好きだからおかしいですね」と冬子に言う。そうして、話はまた、お光と冬子に移ってしまった。
「お酒はやはりなるべくなら飲まない方がいいですわね」
「でも、お座敷に出ている時に、生きていることが少しもいいことでない、生きていることは実にたまらない、害のあることだというような気のする時に、盃洗にいっぱいぐうッと飲むと、そうするとすこし胸がすっきりしますの。それでなけりゃ、縁側へでも出て、鼓をさらえばまあそうですけれど――」
「それはもうそうでしょうともね。わたしもそういう気のするときはもう何度あったかもしれないけれど、しかしわたしにはまあ、平一郎がいたものだからどうにかやっては来たものの――」
「それでも小母さんの方がわたしなんかよりか余っ程いいという気がしますわ」
「そうでしょうか」
「でも、小母さんも随分のお骨折だったという気がしますわ。