Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

よあけまえ

夜明け前

島崎 藤村

Lesen Sie 夜明け前 (よあけまえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 205.629 Zeichen · 408 Bildschirme

Aozora Bunko

四日目になっても雨は降り続き、風もすこし吹いて、橋の損所や舞台の屋根を修繕するために村じゅう一軒に一人ずつは出た。雨間というものがすこしもなく、雲行きは悪く、荒れ気味で安心がならなかった。村には長雨のために、壁がいたんだり、土の落ちたりした土蔵もある。五日目も雨、その日になると、崖になった塩沢あたりの道がぬける。香蔵が帰って行った中津川の方の大橋付近では三軒の人家が流失するという騒ぎだ。日に日に木曾川の水は増し、橋の通行もない。街道は往来止めだ。

ようやく五月の十七日ごろになって、上り下りの旅人が動き出した。尾張藩の勘定奉行、普請役御目付、錦織の奉行、いずれも江戸城本丸の建築用材を見分のためとあって、この森林地帯へ入り込んで来る。美濃地方が風雨のために延引となっていた長崎御目付の通行がそのあとに続く。

「黒船騒ぎも、もうたくさんだ。」

そう思っている半蔵は、また木曾人足百人、伊那の助郷二百人を用意するほどの長崎御目付の通行を見せつけられた。遠く長崎の港の方には、新たにドイツの船がはいって来て、先着のヨーロッパ諸国と同じような通商貿易の許しを求めるために港内に碇泊しているとのうわさもある。