Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
Lesen Sie 夜明け前 (よあけまえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 205.629 Zeichen · 408 Bildschirme
宮様の御降嫁は、公武の結婚というよりも、むしろ幕府が政略のためにする結婚だというのである。幕府が公武合体の態度を示すために、帝に供御の資を献じ、親王や公卿に贈金したことも、かえって反対者の心を刺激した。
「欺瞞だ。欺瞞だ。」
この声は、どんな形になって、どんなところに飛び出すかもしれなかった。西は大津から東は板橋まで、宮様の前後を警衛するもの十二藩、道中筋の道固めをするもの二十九藩――こんな大げさな警衛の網が張られることになった。美濃の鵜飼から信州本山までの間は尾州藩、本山から下諏訪までの間は松平丹波守、下諏訪から和田までの間は諏訪因幡守の道固めというふうに。
十月の十日ごろには、尾州の竹腰山城守が江戸表から出発して来て、本山宿の方面から順に木曾路の道橋を見分し、御旅館やお小休み所にあてらるべき各本陣を見分した。ちょうど馬籠では、吉左衛門も京都の方へ出かけた留守の時で、半蔵が父に代わってこの一行を迎えた。半蔵は年寄役金兵衛の付き添いで、問屋九太夫の家に一行を案内した。峠へはもう十月らしい小雨が来る。私事ながら半蔵は九太夫と言い争った会所の晩のことを思い出し、父が名代の勤めもつらいことを知った。