Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
Lesen Sie 夜明け前 (よあけまえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 205.629 Zeichen · 408 Bildschirme
「宮様御通行の時は特別の場合だ、あれは当分の臨機の処置だなんて言ったって、そうは時勢が許さない。一度増助郷の例を開いたら、もう今までどおりでは助郷が承知しなくなったそうですよ。」
「そういうことが当然起こって来ます。」と吉左衛門が言う。
「現に、」伊之助は二人の話を引き取って、「あの公家衆の御通行は四月の八日でしたから、まだこんな改革のお達しの出ない前です。あの時は大湫泊まりで、助郷人足六百人の備えをしろと言うんでしょう。みんな雇い銭でなけりゃ出て来やしません。」
「いくら公家衆でも、六百人の人足を出せはばかばかしい。」と半蔵は言った。
「それもそうだ。」と金兵衛は言葉をつづける。「あの公家衆の御通行には、差し引き、四両二分三朱、村方の損になったというじゃありませんか。」
「とにかく、御通行はもっと簡略にしたい。」とまた半蔵は言った。「いずれこんな改革は道中奉行へ相談のあったことでしょう。街道がどういうことになって行くか、そこまではわたしにも言えませんがね。しかし上から見ても下から見ても、参覲交代のような儀式ばった御通行がそういつまで保存のできるものでもないでしょう。