Japanische Klassiker mit Furigana
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よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
Lesen Sie 夜明け前 (よあけまえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 205.629 Zeichen · 408 Bildschirme
その後この地方の郷士として馬籠その他数か村の代官を勤めたらしい。慶長年代のころ、石田三成が西国の諸侯をかたらって濃州関ヶ原へ出陣のおり、徳川台徳院は中仙道を登って関ヶ原の方へ向かった。その時の御先立には、山村甚兵衛、馬場半左衛門、千村平右衛門などの諸士を数える。馬籠の青山庄三郎、またの名重長(青山二代目)もまた、徳川方に味方し、馬籠の砦にこもって、犬山勢を防いだ。当時犬山城の石川備前は木曾へ討手を差し向けたが、木曾の郷士らが皆徳川方の味方をすると聞いて、激しくも戦わないで引き退いた。その後、青山の家では帰農して、代々本陣、庄屋、問屋の三役を兼ねるようになったのも、当時の戦功によるものであるという。
青山家の古い屋敷は、もと石屋の坂をおりた辺にあった。由緒のある武具馬具なぞは、寛永年代の馬籠の大火に焼けて、二本の鎗だけが残った。その屋敷跡には代官屋敷の地名も残ったが、尾張藩への遠慮から、享保九年の検地の時以来、代官屋敷の字を石屋に改めたともいう。その辺は岩石の間で、付近に大きな岩があったからで。
子供の時分の半蔵を前にすわらせて置いて、吉左衛門はよくこんな古い話をして聞かせた。