Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.374 Zeichen · 345 Bildschirme

Aozora Bunko

「御意の通りにございます、しがねえ商売でございますが、これも意気地なしの身過ぎ世過ぎ、致し方ぁございません」

「お前を叱っているのじゃないぞ、後学のために一つ聞いて置きたいのだ、さいぜんの立聞きで、よっぽど面白いと思ったが、忙がしくて追いかけきれない、ここで改めてゆっくり一つ聞かせてもらいたいのだ」

「唄えとおっしゃられると、これが商売でござんすから、唄わねえとは申し上げませんが、なにぶん作が作でございますから」

「誰の作だ」

「ええ、その作者てえのがわからねえんでげすよ、奥坊主のうちに作者があるんだそうでげすが、その奥坊主の中の誰の作でござんすか、わっしどもにゃ、ちっともわからねえんでげす、ただ、当時、こういうのが流行っているから唄え、受けるぜ、儲かるぜ、と仲間が伝えてくれるもんでげすから、その口真似をやっているだけのもんでげす、文句がよく出来ておりましたからって賞めていただかなくてようがすが、もしまた誤って穏かならねえところがございましても、わしの罪ではございません」

「それはわかっている、なにも貴様の口占を引いて、罪に落そうなんぞというのじゃない、ただ、そういう唄を聞いていると、最も正直な時代の声が聞えるというわけだ、おべっかや、おてんたらと違って、言わんとするところを忌憚なく正直に言っているから、それで時代