Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
「兄貴の前へも面目が無え。それにしても、あの遊行上人という坊主は只者じゃねえな」
「そりゃあそうさ。いったい、遊行上人に食ってかかろうというお前の了簡方がわからねえ、ほかに仕事がねえじゃあるめえし」
「それにゃ兄貴、仔細があるんだ、あの坊さんに意趣も遺恨もあるわけじゃあねえが、頼まれたことが一つあるんだ、それは名前は言わねえが、ほかの宗旨の奴から頼まれたというのは、これがんりき、貴様も忍びと盗人にかけちゃかなりの腕だそうだが、どうだ一番、遊行上人のものを盗んでみろと、こういうのだ」
「なるほど」
「遊行上人であろうとも、弘法大師であろうとも、盗もうと思ったらきっと盗むと、まあこんなふうに啖呵を切ってみたものよ」
「なるほど」
「ところがその頼んだ奴の言うことには、がんりき、そう易く言うが、この相手はちいーと違うぞ、なんしろそれ、仏眼とやら神通力とやらで、人の心をちゃあんと見抜いてしまう坊さんだから、いくらお前が忍びや盗人が上手でも、うっかり傍へも寄れめえとこう言うんだ」
「なるほど」
「そう言われるとこっちも癪だあな、よし、向うが仏眼なら、こっちもがんりきだ、一番その遊行上人とやらを遣付けましょうと、こう両肌を脱いじまった」