Japanische Klassiker mit Furigana
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てんぐがいでん きられのせんた
天狗外伝 斬られの仙太
三好 十郎
Lesen Sie 天狗外伝 斬られの仙太 (てんぐがいでん きられのせんた) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 122.347 Zeichen · 243 Bildschirme
今井 え? ええ。初めてです。実に……(まだ昂奮が納まらず、ジロジロ仙太を見詰めている)
加多 あれだけの気合は士にもチョットない。腕も確かに切り紙以上だろうが、それだけではない。実戦の効だ。免許の士が向ってもまず敵し難いなあ。(と口ではひどくノン気なことを言っていても眼は鋭く、黙って身仕度をしている仙太の横顔を見詰めている)
仙太 (仕度を終り、地に手を突いて)じゃ、まあ、御免なせえ。色々の御心配、生涯忘れることじゃござんせぬ。厚く御礼申しやす。ごめんなせえ。(辞儀をして立ち、箱を持って右手へ行きかける)
加多 (黙って見ていたが、やがて)待て。
仙太 ……?(立止り振向くが加多が何とも言い継がないので、小腰を屈めてから再び立去りかける)
加多 待たぬか、この大馬鹿者め!
仙太 へい? へへへ、御冗談を。
加多 阿呆! 馬鹿と言ったが聞えぬか?
仙太 そこで言って俺が聞えねえ法はありゃせん、しかし馬鹿は承知だ。からかいなすっちゃいけねえ。私ぁ先を急ぐんで。
加多 物取り強盗、世が真直に歩けると思うか?
仙太 なんだ、そのことか。へへ、真直ぐも曲ったもねえ、どうせこの御時世でさあ。