Japanische Klassiker mit Furigana
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きだんクラブ〔せんごばん〕
奇談クラブ〔戦後版〕
野村 胡堂
Lesen Sie 奇談クラブ〔戦後版〕 (きだんクラブ〔せんごばん〕) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.713 Zeichen · 28 Bildschirme
「よく似ているでしょう、どなたも最初はびっくりなさるワ」
寿美子はそういって、蟠まりもなくにっこりするのでした。この気軽さと明るさだけは、姉の由紀子になかったことです。
「まア、まア、よくいらっしゃいました、お亡くなりになった奥様から双生児の御姉妹がおありだとは承わっておりましたが、まさかこんなにお似遊ばしていらっしゃるとは存じませんので、ホホホ」
婆やのお倉はあわてたように古風なお世辞笑いをしながら、
「旦那様がどんなにお喜びでしょう。まア、まア、どうぞ」
際限もなくまアまアの連発をして、その手からスーツケースを受取るのでした。
「お兄様は?」
「いらっしゃいますよ。まア、どんなにお喜びになることか」
婆やは大急ぎで二階にかけ上りました。その後ろ姿を見送って寿美子は、手提の中からあわててコンパクトを取出します。
小杉卓二と由紀子の結婚は、世に言う自由結婚で、旧弊な由紀子の両親の気に入らず、そのまま肉親との音信は絶えて居りましたが、一年前両親が相続いで亡くなった時は、自然妹との関係も昔に復して、由紀子はわざわざ北海道まで出かけ、久し振りの妹に逢ったりして居ります。