Japanische Klassiker mit Furigana
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ようちゅう
妖虫
江戸川 乱歩
Lesen Sie 妖虫 (ようちゅう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 120.290 Zeichen · 239 Bildschirme
蠍の胸飾
マン・ホールから蝋人形の首が出た。湯屋の煙突に女の足は生えていた。それから、浜町河岸で女の右腕が掬い上げられたのです。木挽町では、犬が女の左腕を銜えて走ったのです。
ネ、分りましょう。首、二本の足、二本の腕、これを組み合わせると、ちゃんと一人の美人人形が出来上るじゃありませんか。御承知の通りマネキンには胴体というものはないのですからね。
これは非常に明らかなことです。僕は断言してもいいのです。このショウ・ウインドウの、僕の大好きな人形が、何者かの為に惨殺されました。憎むべき下手人は、人形の死骸を幾つにも切離して、方々へ捨てて歩いたのです。隠す為にではなくて、見せびらかす為に。……見せびらかす為にですよ」
蠍の胸飾
「だがね、君、ここのマネキンがそんな目に合ったとすれば、番頭が気づかない筈はないじゃないか。それとも、その人形殺しの犯人は、換玉の人形を用意していて、ここへ据えつけて置いたとでも云うのかね」
紳士が、からかい顔に訊ねた。
すると、インバネスの怪人物は、待ってましたと云わぬばかりに、ポンと膝を叩いて、
「アア、実に、あなたはうまい質問をしてくれましたよ。