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Japanische Klassiker mit Furigana

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ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Lesen Sie 妖虫 (ようちゅう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 120.290 Zeichen · 239 Bildschirme

Aozora Bunko

病探偵

殿村さんはそう云って、なぜかニッコリ笑った。守は彼女のこういう笑顔を今まで一度も見たことがなかったので、このおばさんにも、こんな表情があったのかしらと、何か発見でもしたような感じであった。それに、言葉と笑顔との間に、全く何の聯絡もないのが、一層変な感じを与えた。殿村さんは一体何がおかしくて、あんな盗み笑いをしたのであろう。

だが、一瞬間「オヤッ」と思ったばかりで、殿村さんの笑顔が素早く消え失せると同時に、彼もその事を、つい忘れてしまったのだけれど。

病探偵

その晩、夕食後に、守青年は、父操一氏にも話をした上、病床の三笠老探偵を訪ねた。

三笠氏は、そこの院長と懇意な関係から、自宅に近い麹町外科医院という、小さい病院へ入院していた。

余り立派でない西洋館の玄関を入ると、消毒剤の、どっか身内のうずくような匂が鼻をついた。そして、ベルの音に、その不快な匂の中から、四角な顔の事務員が現われた。

「三笠さんに御面会ですか。あなたは……」

彼は、守をジロジロ見ながら、何か警戒する様なうさんな口振りで訊ねた。

「相川守というものです。三笠さんに御伝え下されば分ります」