Japanische Klassiker mit Furigana
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ようちゅう
妖虫
江戸川 乱歩
Lesen Sie 妖虫 (ようちゅう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 120.290 Zeichen · 239 Bildschirme
なお僕の方も警戒は厳重にする積りですが、あなたの方でも、十分注意して下さい。何よりもお嬢さんを絶対に一人ぼっちにしないことが肝要ですね」
警部補は注意を与えて置いて、
「では外を調べますから」
と三人の部下を従えて、邸内を立去って行った。例の作り物の大蠍は、賊の予告状と共に、証拠物件として警察に保管する為に、そのまま二人の刑事が抱きかかえて、門前に待っていた自動車へ運び込んだ。
「あなた大丈夫でしょうか。相川さんのお嬢さんのことを考えると、あたしもう、生きた心地が致しませんわ。それに、あなた、あの賊の予告はいつも間違いなく実行されると申すじゃございませんか」
夫人は泣き出さんばかりのオロオロ声であった。
「ナアニ、そんな取越苦労をして見たって始まらんよ。用心さえすればいいのだ。これからは三人の書生を夜昼絶え間なく品子の側へつけて置くことにしよう」
「あたし達もあの子の側で寝ることに致しましょう」
「ウン、それもいいだろう。……じゃ、一つ品子を見に行ってやろうじゃないか。警察のお蔭で、肝腎の病人の方がお留守になってしまった」
そこで、桜井氏夫妻は、可哀相な品子さんを慰める為に、階段を上って、その寝室へ入って行ったのだが、……