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Japanische Klassiker mit Furigana

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ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Lesen Sie 妖虫 (ようちゅう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 120.290 Zeichen · 239 Bildschirme

Aozora Bunko

こうして置けば万一にも疑いをかけられる気遣いはないからね。

殿村夫人、お前さんは、昨夜から今朝にかけて、まだ色々と仕事をしておる、守君が一寸法師の入った蠍のお化けと取組あっていた時、後から現われて麻酔剤を嗅がせたのもお前さんじゃ。それから電話線を切って、物置の中へ臨時の交換局を拵えて置いたのもお前さんじゃ。又、今朝品子さんを気絶させた二階の広間の大蠍も、やっぱりお前さんが、小さく畳んでソッと持込んだものじゃ。

こうして邸の中に、被害者のすぐそばに、賊の一味が、――イヤ一味どころか首領その人がいて、色々と細工をしたんだから、どんなきわどい芸当だって、自由自在に演じて見せる事が出来ようじゃないか。

つい今し方、魔法の様にこの席へ現われた、午後三時云々の紙切れだって、その通りじゃ。お前さんでなくて、誰があんないたずらをするものがある。わしはそのお前さんのやり方を、ソックリ真似て見せたという訳じゃよ。ハハハハハハ、どうじゃ、これ丈け詳しく説明しても、お前さんにはまだ腑に落ちないというのかね」

三笠探偵は一語は一語と語気を強めて、ジリジリと殿村夫人に詰め寄って行った。