Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ことうのおに
孤島の鬼
江戸川 乱歩
Lesen Sie 孤島の鬼 (ことうのおに) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 181.795 Zeichen · 359 Bildschirme
片輪者というのは、あたりまえの人間と違う所のあるものだと教えてくれました。
それで、私が「そんなら、助八さんも、およねさんも、おとしさんも、みんな片輪じゃないか」と、云いますと、助八さんはびっくりした様な大きな目で私を睨みつけましたが、「アア秀ちゃんや吉ちゃんは気の毒だね。何にも知らなかったのか」と云いました。
今では、私は三冊本をもらって、その小さな字の本を、何べんも何べんも読みました。助八さんはあまり物を云いませんけれど、それでも長い間には色々なことを教えて下さいましたし、この本は助八さんの十倍も又色々のことを教えて下さいました。それで外のことは知りませんが、本に書いてあることはハッキリ知って居ります。その本には沢山人間や何かの絵もかいてありました。それですから、人間というもののあたり前の形も今では分りますが、その時は妙に思うばかりでした。
考えて見ますと、私もずっと小さい時から、何だか妙に思っていたことはいたのです。私には二つの、違った形の顔があって、一つの方は美しくて、一つの方は汚いのです。そして、美しい方は、私の思う通りになって、物を云うことでも、心に思った通りに云うのですが、汚い方のは、私が少しも心に思わないことを、うっかりしている時に、喋り出すのです。