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Japanische Klassiker mit Furigana

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いえ

家

島崎 藤村

Lesen Sie 家 (いえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.411 Zeichen · 285 Bildschirme

Aozora Bunko

と言われるほど厄介に思われながら、未だ生きていた。実の出発後は、三吉がこの病人の世話料を引受けて、月々お俊の家へ渡していた。どんなに三吉の方で頭脳の具合の悪い時でも、要るだけのものは要った。無慈悲な困窮は迫るように実の家族の足を運ばせた。

「折角、姉さんに来て頂いたんですけれど、今日は困りましたナア」

と三吉は額に手を宛てた。とにかく、増額を承諾した。金は次の日お俊に取りに来るようにと願った。

お俊が縁談も出た。

「御蔭様で、結納も交換しました。これで、まあ私もすこし安心しました」

とお倉はお雪の方を見て言った。

この縁談が纏まるにつけても、お俊の親に成るものは森彦と三吉より他に無かった。森彦の発議で、二人はお俊の為に互に金を出し合って、一通りの結婚の準備をさせることにした。

「姉さん、まあ御話しなすって下さい。私は多忙しい時ですから一寸失礼します」

こう言い置いて、三吉は二階の部屋へ上って行った。

仕事は碌に手につかなかった。三吉が歩きに行って来た方から射し込む日は部屋の障子に映った。河岸の白壁のところに見て来た光は、自分の部屋の黄ばんだ壁にもあった。