Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おもいちがいものがたり

思い違い物語

山本 周五郎

Lesen Sie 思い違い物語 (おもいちがいものがたり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 44.840 Zeichen · 88 Bildschirme

Aozora Bunko

採ってその邸の番人に追っかけられもした。

このなかで特に親しくなったのは、本多孫九郎の仲間と野村吉太郎の仲間である。もちろん別々にではあるが、どちらも泰三には特殊な親密さを感じているらしく、道や城中の廊下ですれちがうときでも、「やあ――」などと云って、一種の表情でこちらを見る。そのときによって違うが、そしてことによると泰三のほうの状態に原因があるかしれないが、或るときはその表情は、

――どうですか、少しは融通しましょうか。

などという意味に思える、そこで泰三としては早速そっちへ寄っていって、「ひとつ頼むよ、小遣が無くなってね」

遠慮なしに徴発した。またときには、――どうです一杯やりませんか。という意味にみえるがもちろんこれもたいていは辞退しない。

「帰りにやろう、盛大なところを頼むぜ」

だがこれは殆んど本多一党に限っていた。野村一派には「柳亭」で懲りている、かれらは無役であるか二男三男の輩で、うっかりするとこっちが徴発されそうだから、なるべく当り触りのないような態度をとった。かれらのほうでも決して誘惑的な表情などはしない、その代りというわけでもないだろうが、道でほかに人のいないとき会ったりすると、「旺んにやってますね、噂は聞いてますよ」