Japanische Klassiker mit Furigana
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かいきよんじゅうめんそう
怪奇四十面相/宇宙怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 怪奇四十面相/宇宙怪人 (かいきよんじゅうめんそう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.581 Zeichen · 364 Bildschirme
すそのほうを、みじかくかって、七三に分けた黒いかみの毛です。
とくちょうのあるモジャモジャ頭がなくなると、明智の顔が、すっかり、かわってしまいました。それは、もう、明智探偵ではありません。えたいのしれぬ、ひとりの、あやしげな男です。
男は、カツラを洗面台におくと、こんどは、ポケットから、銀色の、まるいコンパクト(おしろい入れ)を出して、パチンとひらき、その中にはいっている赤黒いえのぐのようなものを、両手の指につけると、それを、顔いちめんにぬりつけるのでした。
鏡のなかの男の顔は、みるみる赤黒くかわっていきました。それから、黒いチョークのようなもので、まゆげをふとくぬり、目のまわりも、うす黒く、いろどりますと、いままでの、白い明智の顔が、日にやけた、わかい労働者の顔に、かわってしまいました。
男は鏡をのぞいて、さも、まんぞくらしく、ニヤリと笑いましたが、つぎには、着ていた黒い背広とズボンとワイシャツを、てばやく、ぬぎすてました。すると、ワイシャツの下に、きたないセーターを、着こんでいることがわかりました。
それから、上着とワイシャツは、小さくまるめて、洗面所のすみにあったくず箱の底におしこみ、ズボンは、うらがえしにして、はきました。